子どもの矯正、
親が後悔しないために
第3章
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CHAPTER 03見落とされやすい視点

医院選びで保護者が見落としやすいこと

医院を選ぶとき、多くの方がまず考えるのは費用です。ほかにも通いやすさや診療時間など、長く通ううえで大切な条件を検討されます。ただ、それと同じくらい大切なのに見落とされやすい観点があります。

担当医が変わることが、三者に与える影響

子どもは、慣れた環境や人間関係への依存度が大人より高い傾向があります。毎年の担任交代を負担に感じる子がいるように、治療途中の担当医交代もストレスになり、意欲の低下や通院を嫌がる様子につながることがあります。

お子さん

慣れた関係が変わり、負担・意欲低下につながる場合がある

保護者

「経緯がきちんと引き継がれているか」の不安

引き継ぐ医師

前任者の判断の背景や細かな経緯の把握が難しい

矯正は検査・診断・治療計画の積み重ねの上に成り立ちます。記録に残らない会話や、共有されてきた認識のずれが、判断に影響することも。治療期間中に担当医が変わる可能性があるかを、事前に確認しておくことをお勧めします。

初回相談から治療中まで、担当医が関わるか確認する

医院によっては、初回相談を歯科医師ではないスタッフが担当し、治療開始後も治療を担う医師と直接話す機会が少ないこともあります。体制を知らずに通い始めると、疑問が生じたとき誰に相談すればよいかわからなくなりがちです。

初回相談で「治療中はどのような体制で診ていただけますか」と確認しておくと、医院の方針を事前に把握できます。

相談の場で、納得いくまで話せるか

初回相談は、単に説明を受ける場ではありません。不安や疑問を伝え、お子さんの状態を正確に把握してもらい、信頼関係の第一歩を築く場です。「時間が足りなかった」「聞きたいことを聞けなかった」と感じたら、その感覚を大切にしてください。疑問をその都度話せる関係性が、長い治療の土台になります。

治療スタイルと相性を確認する

矯正歯科医の治療スタイルは、「治療の主体」という観点から大きく三つに分かれます。

① 医師主導型

治療法や仕上がりの判断を主に歯科医が担う。「専門家に任せたい」というご家庭に向きやすい。

② 医師患者二人三脚型

担当医と患者(保護者とお子さん)が相談しながら治療計画を組み立てる。「納得しながら進めたい」というご家庭に向きやすい。

③ 定番治療型

広く行われている治療法を軸に、進め方のばらつきを抑える。「実績のある標準的な方法で進めたい」というご家庭に向きやすい。

大切なのは優劣ではなく、「先生に全部お任せしたい」か「希望を反映しながら進めたい」か。

ご家庭の考え方に合うスタイルを選ぶことが大切です。担当医が自分の言葉で治療の考え方を話してくれるかは、その医院のスタイルを知る手がかり。説明の仕方が自分たちに合っているか、疑問を率直に話せる雰囲気があるか。複数の医院を比較するのは失礼ではありません。「話しやすさ」「安心感」を選択の基準の一つに。

矯正装置の種類を把握しておく

矯正装置にはたくさんの種類があります。大人の装置は主に、歯の表面にワイヤーを通すタイプ、裏側に通すタイプ、マウスピースを使うタイプの三つ。子どもの装置はさらに多くの種類があります。医院によって扱う装置は異なるため、「どんな装置を使っていますか」「なぜそれが適切なのですか」と確認を。その説明は担当医の治療哲学を知る手がかりになります。

医院選びのチェックリスト
※本書は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。お子さんの状態については、矯正歯科を専門とする歯科医師にご相談ください。